意識的に成長実感を得るために必要なこと
前置き
皆さんは、どんな時に成長を感じるでしょうか?
近くで見ていた人のできることが増えたタイミングで
「成長しましたね」と伝えたことがあります
その時に次の様な言葉が返ってきました
A さん | まだまだ、あの人と比べると自分は何もできていないんです、成長なんてしたなんて言えないですよ... | |
B さん | 昨日の自分よりまた1つできることが増えた、毎日のように成長している気分ですよ! |
何故こんなにも解釈は違うのでしょうか?
今回は言葉の裏にある事実を考察する過程から、意識的に成長実感を得るために必要なことを探っていきたいと思います
言葉の裏にある事実を考えると
前置きの具体例から、事実を拾いましょう
対象者 | 事実 |
---|---|
A さん & B さん | 経験を積み、できることが増えた |
A さん | 自分と他者を比較している |
B さん | 自分の過去と比較している |
整理してみたところ A さんと B さんでは、成長を判断するための事実が異なることに気づきました
異なる点である比較する対象とは、自分の変化量をどう見るかの現れであり
つまりはその人の重要視している評価視点なのではないか?
次は評価視点という観点で、もう少し深掘りしていきましょう
評価視点について
今回は、変化量と達成時の実感値を軸にして考えていきます
自分の過去と比較した評価視点の場合
- 変化量を累積値で評価している
- 変化量にかかる変数が自分だけなのでコントロールしやすい
- 変化量は停滞か増加になる
なんだかポジティブな実感を長く得られそうに見えます
なんだ最高じゃないか!これでいいじゃん!...と上手くはいかず
得てして、達成時の実感値が低くなります
なぜか?
僕はこれを、メタ認知能力が実感値に影響しているからと考えています
自分自身の蓄積した事実を詳細に認識し、正当に評価することは能力に依存していて
変化量を認識できる能力を育てていないと、この評価視点とは上手く付き合えないのです
自分と他者を比較した評価視点の場合
- 変化量を他者との差分で評価している
- 変化量にかかる変数に相手も含まれるので、コントロールしにくい
- 変化量が減少する(差が大きくなる)ことがある
アンコントローラブルで、減少する可能性も含んでおり、ポジティブな実感を長く得られはしなそうです
ではなぜこの評価を重要視する人がいるのか?
こちらは、達成時の実感値がある程度高くなります
なぜか?
僕はこれを、適度な競争心や闘争心が実感値に影響しているからと考えています
優劣という認識しやすい尺度があることで、評価時に判断がしやすく実感値が高まりやすい
しかし多面的に比較できる能力を育てていないと、総合比較をして劣っていると判断しがちになり
この評価視点とは上手く付き合えないのです
まとめ
2つの事例から考えてきて、以下のことが考察できました
- 人にはそれぞれ重要視している評価視点というものがある
- 評価視点には、それぞれ上手く付き合うための能力が存在する
ここから、意識的に成長実感を得るためには
専門的な経験を積み重ねていくだけでは足りず、自分の重要視している評価視点を理解し、上手く付き合うための能力も合わせて育てる必要がある
終わりに
重要視している評価視点というのは、自分の欲求からくる素直なもの
評価するための能力は、自分自身だけでなく誰かへのフィードバックのためにも大事なもの
上手く付き合っていきたいですね
といったところで、今回はおしまい